こんにちは!
ショーコです!
先日観たETV特集が良かったので、その感想を書いてみたいと思います。
消えゆく“ニッポン”の記録〜民俗学者・神崎宣武〜
岡山県で代々続く神社の宮司である神崎宣武さんは、宮本常一に師事した民俗学者でもあります。
今でも全国各地に残る習俗を記録し、東京の書斎で執筆を行い、
故郷である岡山県の吉備高原の農村で、宇佐八幡神社を地域の人と共に守ります。
お正月には各戸を周り、神棚や床の間に祀られる神の神まつりを行います。
方位の神様、火の神様、水の神様などさまざまな神が登場します。
私も農村出身者で
私の実家も農村にあります。
ぎりぎり村落共同体が残っているかな・・・、という状態ですが、井戸には井戸神様が、敷地の北西角には荒神(山神)様が、神棚には皇大神宮が、台所には火の神様が祀られています。
しかし、祖父母が亡くなってからは神々の気配がなんとなく薄くなってしまったように思っていました。
それは日頃から大切にしていた祖父母がいなくなってしまったから。
祖父母から父母へうまく伝統が引き継がれていないのかもしれない。
私は故郷から離れてもう20年以上になります。
今さら実家のことをとやかく言う資格はありません。
私が知らないだけで、父母なりに神様や仏様を大切にしているのかもしれません。
人と神々の交流
今でも神崎さんの故郷ではさまざまな年中行事があり、神々が生き生きと生きている。
「神まつりをするのは神さまではなくて人間なんだよ」という当番頭の方の言葉が印象的でした。
外注する地域が多い中、真菰は当番頭によって菰から手作りされていました。
やがて真菰が出来上がり、拝殿から本殿へ続く階段に敷かれました。
神様のために作られた真菰は、濃い緑色と淡い緑がランダムにグラデーションをなす美しい立派な神具でした。
草の束だった菰が、こんなにも美しい敷物になるなんて想像していませんでした。
信仰を大切にする人たちの真摯な心に、涙が溢れました。
神様がとても喜んでいるようでした。
多分もっと感動する場面は他にもあったと思いますが、私は真菰を見た瞬間に涙腺崩壊しました。
神々と人の交流とか、人々の神への思いとか、神々の人への思いとか、に弱いのです。
ニッポン教
神崎宣武さんは、神話に出てくる神様や民間信仰の神、陰陽道の神、日本の仏教の仏様などを宗教の垣根なく信仰する心をニッポン教と名づけたそうです。
ニッポン教を後世に残して行く大切さを語っていました。
幸い私は農村で祖父母のすぐ近くで育ちました。
〇〇教の信者ではないけれど、神仏、先祖を大切にしていました。
神崎さんはあえて「教」という言葉をつけることで、人々が無自覚に信仰している神仏、先祖のことを、そしてその人々の信仰心をわかりやすく浮き上がらせたのではないでしょうか。
継承
神崎さんはご高齢で大腿骨の手術などをされているため、これまでと同様の神まつりが難しくなって来ているそうです。
この伝統、心を伝えていくために、簡略化できるところは簡略化して大切なものを残したいとおっしゃっていました。
私も神話に出てくる神様や民間信仰の神、陰陽道の神、日本の仏教など大好きです!
シンクレティシズム万歳!です。それをニッポン教と呼ぶならば私はニッポン教徒でしょう。
春休みの間に神崎宣武さんの著作を読んでみようかなと思いました。
著作はなんと60冊を超えるとのこです。
私はまずこれを読んでみようかなと思います↓
図書館にありそうなので、借りて読もうかな。